poesy
毎朝いっしょに通う連中ができた。とある施設の催し場を通り抜けるのだがいろいろ不思議なものとかそれぞれにいわくのあるものが展示されていてなかなか進めない。遅刻が心配だ。どんなものが並んでいるかはまたべつのお話。 その少女が思念によってつくった…
雲は去り夜濃ゆく月しのび入る
そのわけは鞄につめし春の雲 春昼のかなしき眼鏡はずすとき 春雷にたたかいいどむ猫いっぴき おぼろづき手に冷たしやわらかし 春陰の街のすきまにさまよいて けさからはつよきひかりのつつじかな
休日は灌木を書架に。 場末のひなびた水族館で遺書が泳いでいた。
だからこそ 夜更けも旨し 夏はじめ 関係なしといへど気配は夏休み 炎天にことわりずれし路地の街 短夜の分厚き書物熱を溜め 夏の夜のふれるものみな人肌と ひさし打つ雨安っぽく踊る しみじみと雨見し縁に蝶入る